book93のブログ

日々の事や、本の感想など

2018.3.9

柳田邦男 犠牲 わが息子・脳死の11日 読了。
読後しばらく動けなかった。初めてなのだ、心揺さぶられ、考え、立ち止まり、自分の中にある感情が洪水のように流れてきた本に出会ったのは。いま、流れ出る感情をどこの部分から整理していけば良いか考えている。
柳田さんの次男、洋二郎さんが中学時代から心を病み、25歳で自死をし、脳死になり、遺族が洋二郎さんの臓器を提供をすることを決断するまでのことが書かれている。亡くなられた洋二郎さんの追悼記として、平成6年に文藝春秋に掲載されたのを加筆し、単行本化したものらしい。
読んでいて辛くなる箇所もあった。しかし、ゆっくり丁寧にページをめくっていくと、本と会話していることに気づいた。人の死というは悲しい。言葉では簡単に表せない。家族ならなおさら。しかし、そこから多くのことを得ることも出来るのだと教わった。人生は儚い、儚いからこそ尊いのだと言った、手塚治虫を思い出した。
洋二郎さんの墓石には、「いのち、永遠にして」と刻まれているらしい。あぁ、今は筆をうまく終わらせることはできない。